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うるさいギャラリー

レブ・ケージンがやって来た!

今年でもう3回目になるStudio Kuraのレジデンス・アーティストの滞在制作成果展。今年はロシア人作家Lev Khesinがやって来ています。

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Zeitwoerter
作 家:Lev Khesin(レブ・ケージン)
期 間:2009年7月23日[木]-8月2日[日]
休廊日:月・火・水曜日休廊
時 間:18:00-23:00(日曜13:00-18:00)
料 金:無料
場 所:IAF SHOP*(福岡市中央区薬院3-7-19-2F)
問合せ:090-5475-5326(佐藤)

◎関連イベント
7月25日[土]19:00よりオープニングパーティ。参加費700円(1ドリンク、軽食付き)

◎展覧会内容
福岡県糸島郡二丈町にあるStudio Kuraというアートスペースを運営している松崎宏史の主催企画で、今回で第3回目となる。本展は、約1ヶ月に及んだStudio Kuraでのアーティスト・イン・レジデンス・プログラムにおいて制作した作品を展示する。今回の招聘作家は、ロシア・ペンザ出身の若手作家レブ・ケージン(Lev Kehsin、1981年生まれ)で、これが日本初の個展となる。

◎松崎宏史からのコメント
レブ・ケージンはベルリン芸術大学フランク・バドアー教授の元で学び、マイスターシューラーの称号を得た後、ベルリンを拠点に活躍している新進気鋭のアーティストです。シリコンを用い、その層を何層も重ねることによって立体的で彫刻のような絵画を作ります。シリコンの持つ人工的な冷たさと、彼の手によって加えられた有機的な暖かさが同居する複雑な作品群が魅力的です。

◎レブ・ケージンからのコメント
私の制作の核心はRobert Rymans の"The basic problem is what to do with paint"および、Marshall McLuhansの "The medium is the message"という言葉に集約されています。
私の作品はインタラクティブなプロセスの中から生まれていきます。創作の過程はそのつど分析され、素材と道具の内部の論理により作品の方向性が決まっていきます。

これらは伝統的な意味で“描かれる”ことはありません。むしろ、積み重なりの過程で成長していきます。私の作品は外的世界の対象や現象を描いてはいませんが、例えば、自然界のミネラルやクリスタルの生成の過程に似ています。作品の生成過程がその周縁に最もよく現れています。

私は作品にシリコンを使います。シリコンは透明性、層の可変性、液相、つやや触覚などで独特な素材です。私はそれに色々な素材を加え、色々な道具を使い複雑な表面を作り上げます。シリコンが持つ有機的なぬくもりとゴムのような化学的で冷たい質感といった素材の両義性は、私にとって非常に大事なものです。

最終的な形は私にとって二次的なものです。それはアーティストと材料、道具と時間などの相互関係で決まるからです。
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(アーティスト・イン・レジデンス・プログラムとは、その土地になじみのない作家がその土地に長期間滞在して作品制作をすること。ただ長期間滞在できるアトリエのようなものとは違い、その土地に住む人たちとの交流を通してその土地独特の文化などに触れたりしながら、作家が新しい価値観を得たり、さらにその土地に住む人たちにとってアートやアーティストがより身近になり、文化的であれ感覚的なものであれ何らかの変化を引き起こすことを目的としたアート・プログラムの場合を言う。そのため制作場所が一般解放されていたり、ワークショップやアーティストトークなどを行う場合が多い。)

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とまぁ、今回は立派な企画なのでちょっとカタめの告知となってるけど、ここからは軽く日記風にここ数日を振り返ってみよう。

■先週金曜日、Studio Kuraに友人のフランス人マティアスと一緒にレブ・ケージンの制作の様子を見に行く。手前の大きい人がマティアス、黒いTシャツがレブ・ケージン。


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■月曜日、レブ・ケージンのためにギャラリーの壁を白く塗り直す。この日は前日からマティアスの友人のバックパッカーが3人フランスから来てIAFでザコ寝していた。その3人にも壁塗り手伝わせてちゃっちゃと終わらせた。


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■そして昨日は搬入、作品設置。松崎くんが仕事で来れないため松崎くんの親父さんとレブ・ケージンで搬入に来た。親父さんはすぐ帰ってしまったので、俺とレブ・ケージンの2人で設置作業。俺はロシア語・ドイツ語はおろか英語もほとんど喋れないので困るかなと思ったけど、ぜんぜんそんなことはなかった。松崎くん到着後、細かく手直し等してたけど俺は先に帰宅。なので最終的な完成形はまだ見ていない。見るのが楽しみだ。


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今週土曜日はパーティです。作家のアーティスト・トークもやります。はるばるやって来たレブ・ケージンに福岡での手応えを与えてやるためにもたくさんの人に来てもらいたいです。来れそうな人は是非参加して下さい。
by iaf_satokei | 2009-07-23 15:20 | Comments(0)