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西嶋昭二郎半生回顧展





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西嶋昭二郎半生回顧展

作家名:西嶋昭二郎
期 間:2015年3月19日[木]-4月5日[日]
休廊日:月・火・水曜日休廊
時 間:木・金18:00-23:00 土・日13:00-21:00
料 金:無料
場 所:IAF SHOP*(福岡市中央区薬院3-7-19-2F)
問合せ:090-5475-5326(佐藤)
URL:http://iafshop.tumblr.com/

◎展覧会内容
西嶋昭二郎33歳の半生回顧展。ごく真面目で普通のローカルな人物。絵を描き、展示をして33年。彼の人生のエピソードや作品の移り変わりの様々を展覧会として作り上げる。
今回の展覧会は作品を見てもらうものではあるが、作家の出生から現在までの歩みを共に展示し、西嶋昭二郎という人物の半生を同時に鑑賞するという形式である。何を作ったのか。誰が作ったのか。作品と作家の両面を見ることができるものとなる。
彼の人生はきっと普通の人生であるが、共感するところ、驚くこと、他人にとっては別にどうでも良いことなどがあるだろう。初めて知る人物。初めて見る作品。そこであなたは何を感じるだろうか。

◎関連イベント
4月4日[土]19:00よりクロージングパーティ。
参加費700円(1ドリンク・軽食付き)
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今IAF SHOP*では「西嶋昭二郎半生回顧展」という展覧会を開催中です。先週から始まってそれなりに面白いと評判です。来週4月5日の日曜日までやってますのでお時間ある人は是非見に来てください。最終日の前日4月4日土曜の夜にはクロージングパーティもやります。今回のパーティのおもてなし料理は西嶋くんが一番好きなものということで「普通のカレー」です。きっと本人が真心こめて作ると思うので食べに来てください。参加費700円1ドリンク付です。

以下、俺なりの感想です。


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この展覧会は反則といえば反則だろう。ギャラリースペースの中は文字だらけで絵に集中できないし、撮影禁止なので会場風景をここに載せることもできないし、おまけに満足度調査なんていう変なこともやってるし。実際に会場の中で見てる時はいろんなものが面白いのであんまり感じないけど、冷静に考えると普通の絵画展ではやらないことをあえてやっているということが分かる。これは普通に作品を見てもらうのではなくて、ちゃんとした意図を持って“展覧会を作る”ということをやっている、ということで、でも西嶋くんらしく天然なところも存分に発揮されていて、きっと本人的にも難しいことを考えてこうした訳では無くて、ただ面白いことをやってみようという気持ちから出てきたものだろう。だから戦略的な感じが全然しなくて見るほうも気兼ねなく面白がることができる。だからこれは良い展覧会である。

これはフリースペースのほうにある今回唯一じっくり見れる絵画作品。

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by iaf_satokei | 2015-03-28 18:53 | Comments(0)

「IAF SHOP*通常時の展示第一弾」終了のお知らせ




“IAF SHOP*が正式な展覧会で埋まっていない時にサトーが見たいと思ってる人の作品を展示してみる”のコーナー、けっこう長くなったけど今週日曜15日で終わりとなります。
多くの人に見てもらっていろんな反応もあって嬉しいです。
あと2日で終わりだしこの展示はいつもとは違うのでネタばれになりつつも俺なりの感想のようなものをつらつらーっと書いてみます。ギャラリースペースに入って普通に見たらこの順番だろうということで、その順番通りに書きます。


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中尾葉子
彼女は前にシゲキバというギャラリーでやっていたグループ展のトークイベントでちょっとだけ話したところを見たことがあって、その時彼女は「私は自分が豊かになりたいという気持ちで作品を作っている。そしてできれば見た人にも豊かになってもらいたいと思って作っている。」と言った。胸を張らずに自信なさそうに言った。その時俺は何だかすごく嬉しくなって、それからいつかちゃんと話したいなとずっと思っていた。
それで今回初めて声をかけて作品を展示させてもらったワケで、そして少し話もすることができた。今回の作品は前に展覧会をやった時のイベントでライブでその場にいたお客さんを描いたものということなのでちょっとイレギュラーではあるかもしれないけど、十分に彼女の特性を表した作品だと思うし、シゲキバで見た作品と大きくその印象が違ってはいないので、作品と作家本人について話すのに適していないということもないだろうと思って今俺が感じている美術家としての中尾葉子のことを感じるままに話してみた。要はまだまだ先に行けるだろう、もっと良くなるはず、自然に変わっていってほしい、ということだけど、そんな話を二人とも何故かドギマギしながら喋った。俺はもっと彼女の作品が力強くなることを願う。見た人が満たされた気持ちになるよりも自分からさらなる豊かさを渇望するような能動的な鑑賞者を生み出す作品を作ることを望む。


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生島国宜
この作品は2年ほど前に描いてまだ公には人に見せたことが無い作品だということだが、俺は搬入の時にこれをさらっと見てもしかしたら今までで一番好きかもしれん、と感じた。そして次の日にじっくり見てやっぱりそうだと思った。

先週の土曜日の夜中に「生島くんの作品の良さを言葉にするとしたらどうなる?」という話になった。それで俺はじっくり考えた。数分は考えた。みんなはもう別の話に移ってしまっていてタイミング的にはかなり変ではあったが、しかも結局言葉では伝えられなかったが、こんなふうに言った。
「生島くんの作品にはいろんなものが入っている、例えば美術家特有の自意識も、自意識との葛藤も、伝えたいことも伝えるべきことも、美術が持つ豊穣な歴史も、そういうものに対する自覚的な態度も。でもそれが画面のどこかに固定されたイメージとして現れてるわけじゃなくて、微粒子のようになって画面全体を覆っている。そんな作品を受け取る時に俺に起きるのは、描かれているものが一回空間に拡散して体のいろんなところから入ってきて脳に伝わって再構成されるような体験、のような感じ。この感覚を俺に持たせてくれる作家は他にはちょっと思い浮かばない。もちろんいろんな作家が独特の作用を俺に与えてくれるけど、この感覚は俺のすごい好みのもの。」

みんな「分かりにくいけど、分かるよ。」


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志久浩介
俺はこの展示が始まった時に、「これ見に来たほうがいいよ。印象の向こう側に連れて行ってくれるよ。」と書いたけど、それはこの志久さんの作品を指して言ったことで、これほどじっくり見れる機会が今まで無かったのが残念だと思った。印象の向こう側に行って一周して戻ってきた時にはもう今までとはまるで違っている、そんな作品がここにあることに感動する。
特に本がひとつのモノとして作品となったシリーズは素晴らしいと思う。ページをめくるのが本当に楽しい。

ここで少し話をそらす。的外れで全然関係ない話かもしれん。
一昨年、江上茂雄という百歳を越える絵描きさん(実はこの後出てくる江上計太のお父さん)が注目を集めた時に、この年まで地味に描き続けたことを誉めたり、人生の最後に賞賛を浴びてまるで全てが報われたかのようなことを言ったり、果ては誰かがこの人のことをもっと早く見つけていればというような台詞まで聞こえてきたけど、今この時にもそんな世間から見つけられずにいる作家がたった一人で地味に身を削りながら作り続けているかも、という想像力を持つことの大事さを教えてくれた、という一面があったと俺は思っている。何でもかんでも美談にして何かをごまかすのはやっぱり良くないよ。


余談を無理やり元に戻すと、志久さんはモダンアートの人なので猥褻なイメージを使っていてもエロくないと思い込んでたんやけど、印象の向こう側を浮遊している時に「これってエロじゃん!」という瞬間があったことをここに記しておきます。


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江上計太
江上さんには有名な“サイケデリック・バロキズム”という作品のシリーズがある。その作品の小さいバージョンなら新品のまま家にあるのではないかと思ってそれを貸してくれとお願いした。最初はそれを持ってきてくれるということだったけど、「あの作品を今出すのは違う」と急に言い出して江上計太的ガレージ平面作品がやってきた。これは8年くらい前に作られた作品で江上さんが本気でガレージガレージ言い出した頃のもの。江上さんも持ってきた時には「何でこんなものを作ろうとしたのか分からない」と言ってたけど、3週間も展示されていると逆に自分の変遷を客観的に見渡すのに良かったみたいで、持ってきた時ほど否定的ではなくなっている。やはり作品は人目にさらすことで作家自身にもいろんな効果があるものだ。今思い出したけどその頃江上さんが言い出した“アジアのモダニズム”という概念は今だに俺と江上さんが毎週土曜深夜に言い争う時のテーマとなっている。
ちなみに作品は今の江上さんなら絶対に作らないであろう緻密な理念と計算された画面構成と徹底した手仕事が全開で、具体的にはマイナーなガレージバンドのレコードジャケットふたつをアースワークで有名な現代美術家ロバート・スミッソンの“突堤”が繋ぐ、という非常に微妙な感想を強いられる強迫的なものです。

江上さん曰く「スミッソンはガレージの可能性がある」
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by iaf_satokei | 2015-03-14 02:12 | Comments(0)